甲状腺眼症治療用IGF-1R阻害剤テッペーザの有効性と安全性

活動性甲状腺眼症(TED)患者を対象とした国内第Ⅲ相試験

承認時評価資料:活動性甲状腺眼症患者を対象とした国内第Ⅲ相試験
(HZNP-TEP-303試験)(2024年9月24日承認、CTD 2.7.6.5)

(1)試験概要

目的

中等症から重症の活動性甲状腺眼症(TED)を有する日本人患者を対象に、テッペーザ®を3週間間隔で24週間投与したときのプラセボに対する優越性を検証し、安全性について検討する。

試験デザイン

第Ⅲ相、無作為化、二重遮蔽、プラセボ対照、並行群間比較、多施設共同試験

第Ⅲ相、無作為化、二重遮蔽、プラセボ対照、並行群間比較、多施設共同試験

対象

中等症から重症の活動性甲状腺眼症患者54例(テッペーザ®群27例、プラセボ群27例)
主な選択基準は以下のとおりとした。

  • 試験眼のCASが3点以上
  • 医師の推定に基づく3mm以上の眼球突出の増加又は18mm以上の眼球突出
  • 活動性甲状腺眼症の発症後9ヵ月未満の患者
  • 甲状腺機能が正常な患者、又は軽度の甲状腺機能低下症もしくは甲状腺機能亢進症を有する患者

なお、過去に甲状腺眼症の治療を目的とした眼窩への放射線療法又は外科的療法を受けた患者は除外した。副腎皮質ステロイド(最大累積用量がメチルプレドニゾロン又はその同等薬で1g未満)による治療歴を有する患者は、スクリーニングの4週間以上前に副腎皮質ステロイド投与を中止していれば組入れ可能とした。

試験方法

ベースライン時(Day 1)に眼球突出の重症度が高いと判断された側の眼を「試験眼」とし、逆側の眼を「僚眼」とした。両眼の重症度が同程度の場合、治験責任医師が試験眼を選択した。両眼で有効性を評価したが、主要解析には試験眼を使用した。

  • 本試験はスクリーニング期間(4週間)、二重遮蔽投与期間(4週間)、オープンラベル投与期間(24週間)、及び追跡調査期間(30日間)から構成された。
  • 対象患者をDay 1に喫煙状況(喫煙者、非喫煙者)により層別化して、テッペーザ®又はプラセボに1:1の比で無作為に割り付け、二重遮蔽投与期間に3週間間隔で8回投与した。
  • テッペーザ®の用量を、初回投与では10mg/kg、その後7回の投与では20mg/kgとした。
  • 初回及び2回目投与では約90分かけて投与し、注入に伴う事象が見られなかった場合は、3回目以降の投与では約60分かけて投与した。
  • 二重遮蔽投与期間終了時(投与24週時)の眼球突出非奏効例(試験眼の眼球突出の減少が2mm未満)はオープンラベル投与期間へ移行できることとした。
  • 眼球突出奏効例及びオープンラベル投与期間への参加を選択しなかった眼球突出非奏効例は30日間の追跡調査期間(二重遮蔽投与期間後の追跡調査期間)へ移行した。
  • オープンラベル投与期間ではテッペーザ®(初回投与では10mg/kg、その後7回の投与では20mg/kg)を3週間間隔で8回投与した。
  • オープンラベル投与期間終了後、患者は30日間の追跡調査期間へ移行した。
  • 追跡調査期間には治験薬を投与されなかった。

評価項目

[主要評価項目]

  • 投与24週時の眼球突出奏効率[試験眼の眼球突出がベースラインから2mm以上減少し、かつ僚眼の眼球突出の悪化(2mm以上の増加)が認められない患者の割合(検証的な解析項目)

[副次評価項目]

  • 投与24週時の全般的奏効率[ベースラインと比べて、試験眼で眼球突出が2mm以上減少かつCASが2点以上減少し、僚眼で眼球突出又はCASの悪化(眼球突出の2mm以上の増加又はCASの2点以上の増加)が認められない患者の割合]
  • 投与24週時のCAS奏効率[試験眼でCASが0点又は1点(炎症所見なし又は軽微な炎症所見)であった患者の割合]
  • 投与24週時の試験眼での眼球突出のベースラインからの平均変化量
  • 投与24週時の両眼複視奏効率(ベースラインに両眼複視がグレード1以上であった患者のうち、1グレード以上減少した患者の割合)
  • 投与24週時の両眼複視完全奏効率(ベースラインに両眼複視がグレード1以上であった患者のうち、グレード0に減少した患者の割合)
  • 投与24週時のGO-QoL(総合スコア)のベースラインからの平均変化量
  • 投与24週時のGO-QoLサブスケールスコア(視機能に関するスコア及び社会心理面に関するスコア)のベースラインからの平均変化量

[探索的評価項目]

  • 投与24週時のClinical Measures of Severity(臨床的重症度の項目別)で奏効を示した患者及びその割合
  • 投与24週時のCASのベースラインからの平均変化量
  • 投与24週時の奏効のレベル別(高奏効例、奏効例、低奏効例、非奏効例)の全般的奏効率
  • 投与24週時のClinical Measures of Severity(眼球運動に関する項目)のベースラインからの平均変化量
  • 投与24週時のEQ-5D-5Lのベースラインからの平均変化量
  • 投与24週時のEQ-5D VASのベースラインからの平均変化量
  • 投与24週時のMRIで評価した下直筋、内直筋、上直筋、及び外直筋の筋量、並びに眼窩脂肪量のベースラインからの平均変化量
  • 投与24週時のMRIで評価した下直筋、内直筋、上直筋、及び外直筋の炎症のベースラインからの平均変化量
  • 投与24週時のMRIで評価した眼窩脂肪の炎症のベースラインからのグレード変化

[安全性評価項目]

  • 有害事象、免疫原性 等

解析計画

以下の解析対象集団を定義した。

  • ITT(intent-to-treat)集団:
    治験薬(テッペーザ®又はプラセボ)に無作為に割り付けられた全ての患者。有効性評価項目について、ITT集団を用いて割り付けた投与に基づき解析した。
  • 安全性解析対象集団:
    治験薬(テッペーザ®又はプラセボ)を1回以上投与された全ての患者。安全性評価項目について、安全性解析対象集団を用いて投与された治験薬に基づき解析した。

なお、主要評価項目、副次評価項目において、追加解析として投与群及び来院別(3、6、9、12、18週時)に各項目の解析を実施した。

[主要評価項目]

眼球突出奏効率を無作為化に用いた層別因子である喫煙状況(喫煙者、非喫煙者)で層別し、Cochran-Mantel-Haenszel(CMH)検定を用いて解析した。

[副次評価項目]

第1種の過誤を制御するため、主要評価項目で投与群間に統計学的有意差が示された場合にのみ、副次評価項目を逐次検定した(有意水準0.05)。副次評価項目を階層的手順で逐次検定し、プラセボ群と比べてテッペーザ®群で統計学的に有意な改善が示された場合にのみ、次の評価項目を検定した(有意水準0.05)。

  • カテゴリカルデータである、全般的奏効率、CAS奏効率、両眼複視奏効率、及び両眼複視完全奏効率は、同様に層別化CMH検定を用いて解析した。
  • 連続データである、眼球突出及びGO-QoL(総合スコア及びサブスケールスコア)は、ベースラインからの変化量(個別値)に適合する共分散分析モデルの反復測定混合モデルを用いて解析した。モデルには、ベースライン値、喫煙状況、投与群、評価時点、評価時点と投与群の交互作用、及び評価時点とベースライン値の交互作用を含めた。主に投与24週時の群間差を検定した。
  • 副次評価項目の検定順序は以下とした。
    1)全般的奏効率、2)CAS奏効率、3)眼球突出のベースラインからの変化量、4)両眼複視奏効率、5)両眼複視完全奏効率、6)GO-QoL(総合スコア)のベースラインからの変化量、7)GO-QoLサブスケールスコア(視機能に関するスコア及び社会心理面に関するスコア)のベースラインからの変化量
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[安全性評価項目]

  • 安全性の解析では仮説検定を実施せず、データの要約及び一覧表を示した。
  • 有害事象をICH国際医薬用語集(MedDRA)Version 26.0を用いてコード化した。二重遮蔽投与期間及びオープンラベル投与期間の各投与期間で、治験薬の初回投与から最終投与3週(21日)後までに報告された有害事象を治験薬投与下で発現した有害事象(TEAE)と定義した。
  • オープンラベル投与期間に移行した患者では、二重遮蔽投与期間の治験薬最終投与3週後からオープンラベル投与期間の治験薬初回投与日の前日までに発現した有害事象は二重遮蔽投与期間の有害事象として扱った。
  • TEAE、重篤なTEAE、治験薬の投与中止に至ったTEAE、及び注目すべきTEAE(注入に伴う反応、高血糖、聴覚障害、並びに炎症性腸疾患の新規発症及び悪化)の発現患者数及び発現割合を器官別大分類(SOC)及び基本語(PT)別に投与群ごとに示した。TEAE及び重篤なTEAEを、治験責任医師の評価に基づく重症度別及び治験薬との因果関係の有無別にも要約した。
  • 抗薬物抗体(ADA)陽性であった患者の割合及び抗体価の記述統計量を投与群ごと及び来院ごとに算出した。

CAS:Clinical Activity Score
GO-QoL:バセドウ病眼症の生活の質に関する質問票

(2)患者背景

■人口統計学的特性及びベースラインの疾患特性(二重遮蔽投与期間、ITT集団)

テッペーザ®
(N=27)
プラセボ群
(N=27)
年齢(歳)、平均値±標準偏差 46.6±14.18 50.0±13.35
年齢区分、
n(%)
65歳未満 25(92.6) 23(85.2)
65歳以上 2(7.4) 4(14.8)
性別、
n(%)
女性 18(66.7) 20(74.1)
男性 9(33.3) 7(25.9)
身長(cm)、平均値±標準偏差 162.5±8.47 160.7±7.70
体重(kg)、平均値±標準偏差 61.3±12.52 60.0±11.42
BMI(kg/m2)、平均値±標準偏差 23.2±4.37 23.1±3.70
喫煙歴
n(%)
過去に喫煙歴あり 13(48.1) 12(44.4)
喫煙者 4(14.8) 4(14.8)
喫煙歴なし 10(37.0) 11(40.7)
飲酒歴
n(%)
過去に喫煙歴あり 4(14.8) 4(14.8)
飲酒習慣あり 15(55.6) 12(44.4)
飲酒習慣なし 8(29.6) 11(40.7)
甲状腺眼症の罹病期間(月)、平均値±標準偏差 4.3±2.42 5.2±2.16
試験眼、
n(%)
13(48.1) 15(55.6)
14(51.9) 12(44.4)
眼球突出 (mm)、
平均値±標準偏差
試験眼 21.1±2.46 20.4±2.42
僚眼 19.2±2.83 19.2±2.50
CAS、
平均値±標準偏差
試験眼 4.5±1.25 4.0±0.76
僚眼 3.3±2.03 3.7±1.07
複視のスコア、
n(%)
0(なし) 5(18.5) 7(25.9)
1(間欠性) 5(18.5) 1(3.7)
2(不定) 11(40.7) 9(33.3)
3(絶えず続く) 6(22.2) 10(37.0)
バセドウ病との併存、n(%) 27(100) 27(100)

(3)有効性

1)投与24週時の眼球突出奏効率[主要評価項目、検証的解析結果]

投与24週時の眼球突出奏効率はテッペーザ®群で88.9%、プラセボ群で11.1%であり、テッペーザ®群で統計学的に有意な改善が認められ(p<0.0001、層別化CMH検定)、優越性が検証されました。

■投与24週時の眼球突出奏効率(試験眼、ITT集団)

投与24週時の眼球突出奏効率*(試験眼、ITT集団)

投与24週時及び来院別の眼球突出奏効率(試験眼、ITT集団)※投与3週時から18週時は名目上のp値

投与24週時及び来院別の眼球突出奏効率*(試験眼、ITT集団
*試験眼の眼球突出がベースラインから2mm以上減少し、かつ両眼の眼球突出の悪化(2mm以上の増加)が認められない患者の割合
投与24週時のp値:プラセボとの比較、喫煙状況で層別化したCMH検定を用いて算出、有意水準両側5%
ITT:intent-to-treat(いずれかの治療群に割り付けされたすべての患者)
承認時評価資料:活動性甲状腺眼症患者を対象とした国内第Ⅲ相試験(HZNP-TEP-303試験)(2024年9月24日承認、CTD 2.7.6.5)

2)投与24週時の全般的奏効率[副次評価項目]

投与24週時の全般的奏効率はテッペーザ®群で77.8%、プラセボ群で3.7%であり、統計学的な有意差が認められました
(p<0.0001、層別化CMH検定)。

■投与24週時の全般的奏効率(試験眼、ITT集団)

投与24週時の全般的奏効率*(試験眼、ITT集団)

■投与24週時及び来院別の全般的奏効率(試験眼、ITT集団)※投与6週時から18週時は名目上のp値

投与24週時及び来院別の全般的奏効率*(試験眼、ITT集団
*ベースラインと比べて、試験眼で眼球突出が2mm以上減少かつCASが2点以上減少し、僚眼で眼球突出又はCASの悪化(眼球突出の2mm以上の増加又はCASの2点
以上の増加)が認められなかった患者の割合
投与24週時のp値:プラセボとの比較、喫煙状況で層別化したCMH検定を用いて算出、有意水準両側5%
ITT:intent-to-treat(いずれかの治療群に割り付けされたすべての患者) CAS:Clinical Activity Score
承認時評価資料:活動性甲状腺眼症患者を対象とした国内第Ⅲ相試験(HZNP-TEP-303試験)(2024年9月24日承認、CTD 2.7.6.5)

3)投与24週時のCAS奏効率[副次評価項目]

投与24週時のCAS奏効率はテッペーザ®群で59.3%、プラセボ群で22.2%であり、統計学的な有意差が認められました
(p=0.0031、層別化CMH検定)。

■投与24週時のCAS奏効率(試験眼、ITT集団)

投与24週時のCAS奏効率*(試験眼、ITT集団)

■投与24週時及び来院別のCAS奏効率(試験眼、ITT集団)※投与6週時から18週時は名目上のp値

投与24週時及び来院別のCAS奏効率*(試験眼、ITT集団)
*試験眼でCASが0点又は1点(炎症所見なし又は軽微な炎症所見)であった患者の割合
投与24週時のp値:プラセボとの比較、喫煙状況で層別化したCMH検定を用いて算出、有意水準両側5%
ITT:intent-to-treat(いずれかの治療群に割り付けされたすべての患者) CAS:Clinical Activity Score
承認時評価資料:活動性甲状腺眼症患者を対象とした国内第Ⅲ相試験(HZNP-TEP-303試験)(2024年9月24日承認、CTD 2.7.6.5)

4)投与24週時の眼球突出のベースラインからの平均変化量[副次評価項目]

投与24週時の眼球突出のベースラインからの変化量(最小二乗平均値)はテッペーザ®群で-2.36mm、プラセボ群でー0.37mmであり、統計学的な有意差が示されました(p<0.0001、共分散分析モデルの反復測定混合モデルを用いて解析)。

■投与24週時の眼球突出のベースラインからの変化量(試験眼、ITT集団)

投与24週時の眼球突出のベースラインからの変化量(試験眼、ITT集団)

■投与24週時及び来院別の眼球突出のベースラインからの変化量(試験眼、ITT集団)※投与3週時から18週時は名目上のp値

投与24週時及び来院別の眼球突出のベースラインからの変化量(試験眼、ITT集団)
最小二乗平均値、95%信頼区間、変化量の群間差、投与24週時のp値は、ベースラインからの変化量を従属変数、ベースライン値、投与群、喫煙状況、評価時点、
評価時点と投与群の交互作用、評価時点とベースライン値の交互作用を共変量とした非構造分散共分散行列を用いたmixed model repeated measures(MMRM)分
析に基づく。
ベースライン値以降の値がない場合は、ベースライン後最初の来院日に変化量0を代入した。有意水準両側5%
ITT:intent-to-treat(いずれかの治療群に割り付けされたすべての患者)
承認時評価資料:活動性甲状腺眼症患者を対象とした国内第Ⅲ相試験(HZNP-TEP-303試験)(2024年9月24日承認、CTD 2.7.6.5)

5)投与24週時の両眼複視奏効率[副次評価項目]

投与24週時の両眼複視奏効率はテッペーザ®群で63.6%、プラセボ群で45.0%でした(p=0.2430、層別化CMH検定)。p値が有意水準を上回ったため2群間の統計学的有意差は認められず、副次評価項目の検定は本項目をもって終了としました。

■投与24週時の両眼複視奏効率(ITT集団のうちベースラインで複視が認められた患者)

投与24週時の両眼複視奏効率*(ITT集団のうちベースラインで複視が認められた患者)

■投与24週時および来院別の両眼複視奏効率(ITT集団のうちベースラインで複視が認められた患者)

※投与3週時から18週時は名目上のp値
投与24週時および来院別の両眼複視奏効率(ITT集団のうちベースラインで複視が認められた患者)
*ベースラインに両眼複視がグレード1以上であった患者のうち、1グレード以上減少した患者の割合
投与24週時のp値:プラセボとの比較、喫煙状況で層別化したCMH検定を用いて算出、有意水準両側5%
ITT:intent-to-treat(いずれかの治療群に割り付けされたすべての患者)
承認時評価資料:活動性甲状腺眼症患者を対象とした国内第Ⅲ相試験(HZNP-TEP-303試験)(2024年9月24日承認、CTD 2.7.6.5)
投与24週時および来院別の両眼複視奏効率(ITT集団のうちベースラインで複視が認められた患者)

6)投与24週時の両眼複視完全奏効率、投与24週時までのGO-QoL[副次評価項目]

階層的検定は終了しているため、名目上のp値を示す。

評価項目 テッペーザ® プラセボ群 群間差
95%CI
名目上の
p値
投与24週時の両眼複視完全奏効率※1、%(例数) 50.0
(11/22)
20.0
(4/20)
29.09
[0.9, 57.3]
0.0430※3
投与24週時のGO-QoL(総合スコア)の
ベースラインからの平均変化量※2
17.39 6.39 11.01
[2.65, 19.36]
0.0109※4
投与24週時のGO-QoLのサブスケール
スコアのベースラインからの平均変化量※2
(視機能に関するスコア)
16.22 4.39 11.83
[1.82, 21.83]
0.0215※4
投与24週時のGO-QoLのサブスケール
スコアのベースラインからの平均変化量※2
(社会心理面に関するスコア
19.35 8.69 10.66
[1.04, 20.28]
0.0306※4
※1 ベースラインに両眼複視がグレード1以上であった患者のうち、投与24週時にグレード0に減少した患者の割合
※2 最小二乗平均値
※3 喫煙状況で層別化したCMH検定を用いて算出 有意水準両側5%
※4 ベースラインからの変化量を従属変数、ベースライン値、投与群、喫煙状況、評価時点、評価時点と投与群の交互作用、評価時点とベースライン値の交互作用を共変量とした非構造分散共分散行列を用いたmixed model repeat measures(MMRM)に基づく 有意水準両側5%

[参考情報]投与24週時のClinical Measures of Severity(眼球運動に関する項目)のベースラインからの平均変化量※1,2[探索的評価項目]

投与24週時におけるClinical Measures of Severity(眼球運動に関する項目)のベースラインからの平均変化量は以下の表のとおりでした。

■投与24週時のClinical Measures of Severity(眼球運動に関する項目)のベースラインからの平均変化量※1
[探索的評価項目]

テッペーザ®
(N=27)
プラセボ群
(N=27)
名目上のp値※2
内転(°) 4.43 2.30 N.S.
外転(°) 4.87 0.63 0.0229
上転(°) 7.95 1.29 0.0006
下転(°) 2.96 1.56 0.0470
※1最小二乗平均値
※2ベースラインからの変化量、p値は、ベースラインからの変化量を独立変数、ベースライン値、治療群、喫煙状況、来院日、来院日と治療群の交互作用、来院日とベースライン値の交互作用を従属変数とした無構造分散共分散行列を用いたmixed model repeated measurements(MMRM)分析に基づく。有意水準両側5%

(4)安全性

二重遮蔽投与期間

  • 副作用は、テッペーザ®群で51.9%(14/27例)、プラセボ群で7.4%(2/27例)に認められました。
  • 主な副作用は、脱毛症 14.8%(4/27例)、耳鳴 11.1%(3/27例)、耳不快感、聴力低下、感音性聴力低下、下痢及び糖尿病が各 7.4%(2/27例)等でした。
  • 投与中止に至った副作用は、テッペーザ®群で感音性聴力低下が1例に認められました。
  • 本試験の二重遮蔽投与期間では、重篤な副作用、死亡は認められませんでした。

■二重遮蔽投与期間:副作用(安全性解析対象集団)

テッペーザ®
(N=27)
プラセボ群
(N=27)
副作用 14(51.9) 2(7.4)
耳および迷路障害 6(22.2) 0
耳不快感 2(7.4) 0
耳痛 1(3.7) 0
耳管開放 1(3.7) 0
聴力低下 2(7.4) 0
感音性聴力低下 2(7.4) 0
耳鳴 3(11.1) 0
胃腸障害 4(14.8) 0
上腹部痛 1(3.7) 0
下痢 2(7.4) 0
胃腸障害 1(3.7) 0
口内炎 1(3.7) 0
一般・全身障害および
投与部位の状態
1(3.7) 1(3.7)
倦怠感 1(3.7) 1(3.7)
傷害、中毒および
処置合併症
1(3.7) 0
注入に伴う反応 1(3.7) 0
臨床検査 2(7.4) 1(3.7)
血中ブドウ糖増加 1(3.7) 1(3.7)
γ-グルタミルトランス
フェラーゼ増加
1(3.7) 0

MedDRA Version.26.0

テッペーザ®
(N=27)
プラセボ群
(N=27)
代謝および栄養障害 4(14.8) 0
糖尿病 2(7.4) 0
耐糖能障害 1(3.7) 0
高血糖 1(3.7) 0
筋骨格系および
結合組織障害
2(7.4) 0
筋痙縮 1(3.7) 0
筋骨格硬直 1(3.7) 0
神経系障害 3(11.1) 0
味覚不全 1(3.7) 0
頭痛 1(3.7) 0
味覚障害 1(3.7) 0
生殖系および乳房障害 1(3.7) 0
不規則月経 1(3.7) 0
皮膚および
皮下組織障害
6(22.2) 0
脱毛症 4(14.8) 0
皮膚乾燥 1(3.7) 0
湿疹 1(3.7) 0
爪変色 1(3.7) 0
爪の障害 1(3.7) 0

n(%)