投与に関する確認事項
用法及び用量
6. 用法及び用量
通常、成人にはテプロツムマブ(遺伝子組換え)として初回は10mg/kgを、2回目以降は20mg/kgを7回、3週間間隔で計8回点滴静注する。
用法及び用量に関連する注意
7. 用法及び用量に関連する注意
日局注射用水で溶解し、日局生理食塩液で希釈した後に投与すること。投与時間は90分とすること。
患者の忍容性が十分に確認された場合、3回目以降の投与時間は60分まで短縮することができる。
忍容性が良好でない場合は、その後の投与における投与時間は90分以上とすること。
※忍容性が良好でない場合は、その後の注入時間は最短90分以上とすること
投与前の確認事項
聴覚障害が発現する場合があることを患者に説明し、聴覚障害に関連する症状が認められた場合には、医療機関を受診するよう指導してください。
本剤の投与前に聴力検査を行い、また、聴覚障害を評価できる体制が整備されていない医療施設において本剤を投与する場合は、投与前に耳鼻科を専門とする医師の診察を受けた上で、本剤投与開始の適否を慎重に判断してください。
聴覚障害のある患者に対しては、本剤投与の適否を慎重に判断してください。
糖尿病患者、耐糖能異常のある患者に対しては、本剤の治療開始前から血糖値を適切にコントロールしてください。
Infusion reactionが発現する可能性があります。以下の処置等をご検討ください。
→本剤の投与前に抗ヒスタミン薬や解熱薬又は副腎皮質ステロイドを投与してください。
→Infusion reactionが認められた患者に対し、投与速度を遅くしてください。炎症性腸疾患(IBD)患者に対しては、疾患の状態をご確認の上、本剤投与の適否を慎重に判断してください。
妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中及び最終投与後5カ月間において避妊する必要性及び適切な避妊法について説明してください。
必要に応じて本剤投与開始前に妊娠検査を実施し、妊娠していないことを確認してください。
投与中の確認事項
聴覚障害(難聴、聴力低下、耳管機能障害、耳管開放、聴覚過敏、耳鳴、鼓膜障害等)があらわれることがあり、重篤かつ不可逆的な事象も報告されています。海外での市販後に重度の聴覚障害が報告されています。
→投与期間中は定期的に聴力検査を行い、患者の状態を十分に観察した上で、投与継続の適切性を慎重に判断してください。また、聴覚障害に関する評価が可能な体制が整っていない医療施設において本剤を投与する場合、投与期間中は定期的に耳鼻科を専門とする医師の診察を受けた上で、本剤投与継続の適否をご判断ください。高血糖又は血中ブドウ糖増加が発現することがあります。また、高血糖により糖尿病性ケトアシドーシス(DKA)や高浸透圧性高血糖状態(HHS)等の重篤な急性合併症を引き起こす可能性があります。
→患者の状態を観察し、適宜薬物療法により血糖値を管理してください。
→高血糖又は糖尿病の既往を有する患者の血糖値が適切にコントロールされるように患者の状態を観察してください。患者をモニタリングし即時型過敏反応又は Infusion reaction を注意深く観察してください。アナフィラキシー反応など異常が認められた場合には直ちに本剤の投与を中止し、適切な処置を行ってください。
IBDが増悪することがあります。
→IBD患者に本剤を投与する際は、疾患の状態をモニタリングしてください。
重要な基本的注意
8. 重要な基本的注意
8.1
本剤投与により聴覚障害(難聴、聴力低下、耳管機能障害、耳管開放、聴覚過敏、耳鳴、鼓膜障害等)があらわれることがあり、重篤かつ不可逆的な事象も報告されている。本剤の投与前及び投与中は定期的に聴力検査を行い、患者の状態を十分に観察した上で、投与継続の適切性を慎重に判断すること。また、本剤投与により聴覚障害が発現する場合があることを患者に説明し、聴覚障害に関連する症状が認められた場合には、医療機関を受診するよう患者に指導すること。
8.2
本剤投与により高血糖又は糖尿病があらわれることがあり、糖尿病性ケトアシドーシス、高浸透圧性高血糖状態に至った症例が報告されている。本剤投与中は、定期的に血糖値、HbA1c等の測定を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。
8.3
本剤はタンパク質製剤であり、アナフィラキシー等重度のアレルギー反応が起こる可能性がある。異常が認められた場合には直ちに本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。